もう大分イタリアに住み始めてから日がたっているので、イタリア人との付き合いに対して、来たばかりの頃感じてたような、戸惑いや不思議に思うことも少なくなってきています。
が、時々イタリア人初心者の日本人の方や、在住歴の浅い方とお話する機会があると、昔の自分が感じていた納得いかなかったり、首を傾けてしまうような経験を思い出します。。
イタリア人だからといって、一つにまとめてしまうのではなく、イタリア人だって同じような気持ちを分かち合える人もいると思いますが、日本人社会で育ってきた私たちにとって、???と何とも気持ちをどこに押しやっていいのかわからない、後味が悪い経験をすることが多かったです。
私は来た当初から、シモーネファミリーと2世帯住宅ではないですが、ファミリーの上の階に住んでいて、家族構成や夫婦・兄弟ゲンカまでよーくわかってしまう距離にいたので。
その上シモーネマンマは昔のことを本当によく覚えていて、結婚当時の揉め事、おばあちゃんとの悪かった関係まで、私がしらなくても良いことまでよーく語ってくれたのです。
作り上げられた理想より、残酷でも現実を知りたいという彼女だからこそ、新入りの私に家族の歴史を好意で語ってくれたんですけれど。
本当に細かいことまで30年以上も前のことまで覚えているんですよね。
忘れられたらもっと楽に生きて行けるものの、細かく覚えていて、その上元気に愛情深く生きているマンマ、すごいと思います。
どっぷり浸かっていたので、夫婦や兄弟ゲンカを止めたり、揉め事を
「どうしたら解決できるか。どうしたら上手くいくか。」と、本気で考えて、助言をしたり解決しようと頑張っていました。
ところが、全然解決していないのに、1週間もしたらハグをして仲良くしていたり、結局矛盾を突き通したり、本気で悩んだからこそどうして?と思う経験をよくしました。
そんな経験をして分かったこと。
イタリア人、変わりません。
イタリア人の家族のありかた、変わりません。
同じような間違いを繰り返すのも同じ人、手を貸してあげるのもいつも同じ人、わがままを突き通すのも同じ人、がまんするのもいつも同じ人。
一つ問題が過ぎ去っても、また同じようなことがやってくるんです。
問題が解決ではないです。過ぎ去るんです。解決しない。だって変わらないですから。
次々問題が起こっても解決しないんだから、そりゃまた次々やってくるんです。
私なら絶対我慢できないですけれど、そんな状態で元気に楽しく暮らしているイタリア人、逆にすごいと思います。
強い。
最初はそんなこんなで、消化しきれない気持ちを抱えることが多かったのですが、今となっては変わらないもの、解決したいわけではないということを前提に話を聞いているので、大分楽になりました。
私としては、解決して忘れたいですね。。。